場面緘黙とは
こんにちは!
今回は場面緘黙についてお話しいたします。
場面緘黙(ばめんかんもく)とは、家庭では問題なく話せるのに、学校や職場などの特定の場所や状況では話せなくなってしまう症状です。
緊張や不安から、体も動かせなくなる場合もあります。
【しゃべりたくてもしゃべれない】
場面緘黙の人が困っていることは「本当は話したいのに、話せない」ことです。
「人見知り」「恥ずかしがり」とは異なっています。
安心できる場所や状況の時には話せますが、緊張したり不安になったりすると「話すことが怖い」などの心理的な問題が発生して話せなくなってしまいます。
【場面緘黙の症状とは?】
学校で、こんな時に発言できなくて困っていませんか?
- 授業中に先生に当てられても発言できない
- トイレに行きたいと言えない
- 教科書を音読できない
- クラスメイトに返事ができない
- 体育の授業で体が動かせない など
【場面緘黙の要因とは?】
場面緘黙の原因などはまだ研究段階ですが、さまざまな要因が複合的に影響していると言われています。
- 不安になりやすい気質がある
- 発達障害の特性や傾向がある
- 急激な環境の変化やつらい経験がある
- 家族や親しい人より、教師や上司などの言葉や態度に「圧」を感じている
- トラウマや虐待経験がある
【場面緘黙の治療の方法とは?】
場面緘黙の治療は、早い段階ですることが必要です。
また、病院に行けば治るわけではなく、理解者を増やし、協力しながら安心できる環境を増やしていく必要があります。
- 理解者を増やし、安心できる場所を増やす
- スモールステップで不安な場所を減らしていく
- 薬物療法で不安を軽くする
- 認知療法で思考パターンに働きかける
- 適度な運動、呼吸法や筋弛緩法等の身体からのアプローチする など
【場面緘黙の子どもへの対応とは?】
困っている場面が多いな、と気づいたら、早めに専門家に相談することが必要です。
まずは、スクールカウンセラー、専門の医師に相談してみましょう。
また、家庭と学校が協力して「安心できる環境」を調整することも大切です。理解者を増やし、「この人は安心できる」「この場所は安心できる」と思える場所を増やしていくことが大切です。
【ろすい塾も安心の場所の1つに】
当塾にも場面緘黙の生徒さんが来られています。
書字に困難さがない場合は、テキストで学習をしていることもありますが、
多くの生徒は、タブレットで学習しています。
最初の面談のときに「しゃべらなくて大丈夫だよ」と声かけをし、
「この人は安心だ」「この場所は安心だ」と感じてもらえるように工夫しています。
学習指導では、先生は「はい・いいえ」の二択の質問をするか、
筆談を用いて指差しだけでコミュニケーションが取れるように工夫しています。
中には信頼関係が築けて話してくれるようになった生徒さんもおられます。
お子さまの学習などでお困りの場合は、円町で運営している個別指導塾「ろすい塾」にご相談ください。